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仕事のキャリアも家庭も順調。子育ても一段落し、充実した日々を送っていた矢先、
「余命半年」と宣告されたならば、あなたならどうしますか? |
誰もが迎える「死」。それは自分の人生を振り返る時でもある。残りの人生をどう生き、どう死ぬのか。そんな「生と死」を真正面からとらえた話題の長編小説が、ついに映画化された。
主人公は、末期の肺がんと宣告された48歳のサラリーマン・藤山幸弘。余命半年と知った彼は、これまでに出会った人々と再会して自分なりの別れを告げ、自分の人生がどんなものだったのかを見極めたいと願う。そして、延命治療ではなく、「今」を生きることを選んだ夫のすべてを受け入れる妻・美和子。「死」に直面し、あらためて夫婦が向き合う時、「今」をともに生きることの意味と、本当の幸せが見えてくる――。
原作は、様々な流行を生み出し、時代の寵児と呼ばれてきた秋元康が手掛けた初の長編小説。2005年の1月から6月まで産経新聞にて連載され、死を目前にした一人の男の赤裸々な思いとその生き方が、中高年層に大きな共感と感動を呼ぶと同時に、「理想の死」、「男の身勝手さについての論争を巻き起こした。映画化、TVドラマ化のオファーが殺到した話題作である。
キャストには、主人公・藤山幸弘に『SAYURI』、『バベル』で国際的な評価を受けた役所広司。末期がんに冒されながらも「今」の幸せを噛みしめながら生きる男に扮し、迫真の演技を披露する。そしてその妻・美和子には、今井美樹。死に直面した夫の決意に動揺しながらも、彼を理解し、支え続けようとする妻役を演じ切った。
監督は、『g@me.』『[Focus]』の井坂聡。大人の上質なエンタテインメントとして、本作品でその手腕を発揮する。
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「今」という時間を生きる喜びと、人を愛することの尊さ――。
この秋、永遠に心に刻まれる愛の感動作。 |