日本人の心を描く藤沢周平珠玉の名作、堂々の映画化!
 ここ数年の間、多くの藤沢周平作品が映画化され、人々に受け入れられてきました。しかし今また、それを世に送り出す意味は、さらに増してきているのではないでしょうか。
 どこか国としての形を失い、出口の見えなくなったこの日本で、時代の閉塞感のようなものに苛まれている私たちにとっての「羅針盤」、それが藤沢周平作品です。そこには、ひとを想いやり、凛と背筋を伸ばし、人間としての矜持を決して失わずに、その人生にまっすぐ対峙していく人間たち、今、私たちがどこかに忘れてきてしまった日本人本来の姿があります。

「田鶴は…手向かって来るであろうな」
藩命は妹・田鶴の夫を討つことであった。
藤沢周平作品群の中で、ひときわ名作との声が高く、その映画化が切望されていたのが「小川の辺」。なぜならばそこに、義と情の狭間で揺れ動きながらも、その運命に静かに、そしてしなやかに立ち向かう主人公たちの姿が真摯に描かれているからに他なりません。
海坂藩士・戌井朔之助、その妹・田鶴、戌井家に仕える若党・新蔵。ひとつ屋根の下で兄弟のように育った三人。過酷な運命は、彼らを海坂から遥か遠い、下総の小川の辺へと導きます。無垢だった絆が切り裂かれようとする時、三人が選んだ道とは……。
義と情と狭間で揺れ動きながらも、最後まで、人としての道をひたむきに突き進もうとする人間たちの『想い』の物語が、今、ここに誕生します。

藩命か。愛か。海坂藩から江戸へ100里の旅。

<公開日>
7月2日(土)全国公開
6月18日(土)山形県先行公開

 

 

【キャスト・スタッフ】
東山紀之
菊地凛子
勝地涼
片岡愛之助
尾野真千子
松原智恵子
笹野高史

藤竜也


原作/藤沢周平
『海坂藩大全』(文藝春秋刊)
『闇の穴』(新潮文庫刊)所収
監督/篠原哲雄 
脚本/長谷川康夫 飯田健三郎 
音楽/武部聡志

 
ロケ地アルバム1(印旛沼)
ロケ地アルバム2(千葉県立房総のむら)
ロケ地アルバム3(旧堀田邸)
ロケ地アルバム4(旧但馬家)
<公式HP> http://www.ogawa-no-hotori.com 
(C)2011「小川の辺」製作委員会