|
スピードを操れ! 最速を目指せ! アメリカ発の『ワイルドスピード』シリーズ、香港発の『頭文字D THE
MOVIE』など、チューンナップされた日本車がストリートバトルを繰り広げるカーアクション・ムービーが世界中で大ヒットを飛ばす中、ついに本家本元の日本から真打が登場! スピードに魅入られた名うての走り屋たちが、改造に改造を重ねた究極のチューンナップカーと超人的なテクニックで、限界ギリギリのバトルを繰り広げる、それが『スピードマスター』だ! |
とある街に現れた颯人は、かつて最速無敗を誇る走り屋だった。だが、バトルで友人を失ったことで速さを求めることに虚しさを覚え、すでにステアリングを置いていた。しかし、驚異のチューンナップカーとの運命的な出会いが、再び颯人をバトルへと呼び戻していく……。
主人公、颯人役にはフジテレビ系ドラマ「浅見光彦」シリーズで人気の中村俊介。心に傷を持つ寡黙な走り屋をクールに演じる。颯人にバトルを挑む狂気のストリートレーサー勇弥役には、NHK朝の連続ドラマ小説「どんど晴れ」にレギュラー出演中の実力派俳優、内田朝陽。『時計じかけのオレンジ』のアレックスを彷彿とさせるトリッキーな悪役を怪演し、強烈なスパイスを作品にふり掛けてくれた。颯人に窮地を救われた少女“まひろ”役には、『幸福の食卓』で初映画初主演を果たすなど、いま最も期待されている若手女優、北乃きい。撮影当時、弱冠15歳であったにもかかわらず、ベテランの俳優陣と堂々と渡り合い、大物の片鱗を見せている。
その他にも、「仮面ライダー響鬼」の立花香須実役で人気の蒲生麻由、須賀大観作品ではおなじみのミュージシャン鮎貝健、人気劇団「阿佐ヶ谷スパイダース」の看板役者である中山祐一郎、ハウンドドッグの大友康平、ムーンライダーズの鈴木慶一など、各界から招集された個性派キャストがズラリ。昨年のSUPERGT・GT500クラスで見事シリーズチャンピオンとなった現役バリバリの人気レーサー、脇阪寿一がゲスト出演している点も要注目だ。 |
メガホンをとるのは『ブリスター』『恋文日和』『最終兵器彼女』と、話題作を撮り続ける須賀大観。軽快なテンポで全体をパッケージしつつもドラマ部分をしっかりと味付けすることに定評のある須賀は、例えカーアクション・ムービーであっても、『ワイルドスピード』のようなノンストップアクションにはせず、勧善懲悪の明快なストーリーを骨格にして展開に緩急をつけ、王道のエンターテインメントに仕上げている。また、随所に須賀の持ち味である遊び心が満ち溢れているのもポイント。オープニングの『ブレードランナー』ライクな無国籍情緒漂う酒場のシーンや、軽快なポップスに乗って描かれる暴力シークエンスなどは、その最たるものだろう。 |
ある意味、真の主役ともいえるチューンナップカーたち。颯人が駆るのは、ロータリーエンジンを搭載した量産型スポーツカーとして人気を博した初代RX-7
SA22Cの後継として、85年にフルモデルチェンジを果たしたFC3S。颯人にバトルを仕掛けるライバル勇弥の愛車は、そのFCの後を受けて91年に発売された3代目RX-7のFD3Sだ。この新旧RX-7対決こそが、本作最大の見所である。最高のポテンシャルを持った新型に、最強のチューニングを施した旧型が果敢に挑むという戦いの図式は、カーマニアならずとも胸が躍ることだろう。
大友康平扮する名整備士の桜井辰二がチューンナップを施したという設定の白いFCは、RX-7専門のカーショップ「R
Magic」の全面協力を得て製作。本作への思い入れを深めたR Magicは、単なるハリボテではなく、本当にFDに対抗しうるほどのポテンシャルを秘めた究極のFCを作り上げた。スクリーンに映らないような細部にまで徹底的にこだわったその出来栄えは、マニアをも唸らすことだろう。
もちろん、リオが乗るピンクのZ32、ブライザッハの駆るオレンジの180SXも、実際にチューンナップされた本格ストリート仕様である。また、バトルを盛り上げるギャラリーたちのクルマにも注目。エキストラたちがそれぞれの愛車で集結し、自慢のカスタムチューンを披露している。 |
最先端技術を駆使したVFXと実写を融合したカーバトルシーンは観る者をシートに釘付けにすること必至。一歩間違えれば海へ突っ込みかねない限界ギリギリのドリフト、ドアミラーから火花が飛び散る工場内の狭い直線、NOS噴射による超絶の加速…そのどれもこれもが、過去のカーアクション・ムービーでは見たこともないほどの臨場感で迫ってくる。この未曾有の映像体験は、間違いなく世界水準。日本発にして日本初の超本格カーアクション・ムービーの爆誕に震撼せよ! |