この現世の中で、何故、人は争い、病の苦しみ、死のの苦しみから逃れられないのでしょう…、
そなたに、その苦しみから抜ける道を見つけて欲しい…。
道元の母、伊子はそう言いの遺し、この世を去った。
道元、8歳の時だった。
16年後、24歳となった道元(中村勘太郎)は、仏道の正師を求め、入宋した。しかし、この国の仏道も役人への賄?が横行し、腐敗を極めていた。
失意の道元の前に、ひとりの青年僧が現れる。青年僧の名は寂円(テイ龍進)。
寂円の案内により、道元は最初に入宋した時に錫を止めた天童山に帰り、時の住職となっていた、如浄禅師と相見する。如浄は一目で道元の器量を見抜き、道元は如浄に正師を見出した。
こうして、道元は如浄のもとで修行を積むことになる。
そして、ある夏夜明け、道元は悟りを得た。 |